📢 2026年4月2年間の任期満了に伴い、
最新の情報を反映した完結版へ更新。
この記事は、私が習志野駐屯地・第1空挺団の「防衛モニター」として活動した2年間の経験を、客観的なデータと共に整理した「完全攻略ガイド」です。
募集要項や公式の案内だけでは把握しにくい
- 「公募枠3割」という数字の背景にある選考の現実
- 「17の職業分類」を意識した属性アピールの重要性
- 「平日参加や報告書提出」を無理なく継続するための工夫
など、任期を全うしたからこそお伝えできる「現場のリアル」を網羅しています。
防衛モニターの具体的な選考基準や、倍率が知りたい。
自衛隊の知識がゼロでも、モニターとして貢献できるかな?
はじめまして。
防衛モニター(令和6・7年度)を務めました桐山と申します。
🪂 【担当:習志野駐屯地(第1空挺団)】
- 日本唯一:防衛大臣直轄の落下傘部隊
- 精鋭無比:国家の危機に真っ先に駆けつける精鋭
- 任務:パラシュートで降下し、あらゆる困難な任務を遂行
活動を始める前、私は自衛隊に対して「ニュースの向こう側の存在」という印象を持っていました。しかし、モニターとして駐屯地に足を運び、訓練を拝見し隊員の方々と対話を重ねる中で、国防の重要性と組織の誠実さを肌で感じることができました。


防衛モニターの役割と定義
- 委嘱:事務次官による正式な任命
防衛問題に関心と熱意を持つ人の中から、防衛省の事務方トップである「事務次官」によって委嘱される。 - 任務:大臣官房長へ意見を提出
提出した意見は「大臣官房長」へと届けられ、国の防衛施策をより良くするための判断材料となる。 - 活動:防衛モニターと駐屯地モニターの違い
防衛モニター: 任期2年。より広い視点から、防衛省・自衛隊全体へ意見を提出する。
駐屯地モニター: 任期1年。最寄りの駐屯地を拠点に、現場の活動を見学しアンケートを提出する。
実は激戦区?習志野駐屯地のリアルな採用事情
習志野駐屯地モニターは、定員に対して非常に多くの応募が集まる「激戦区」として知られています。本記事では、選考のプロセスや、実際に活動したからこそ見えてきた「選考側が重視している視点」についても詳しく触れていきます。
- 防衛モニターの概要を把握したい方
- 駐屯地モニターとの違いや、自分に合った選び方を比較したい方
- 実施要綱に基づく具体的な選考プロセスや対策を確認したい方
- 採用後の活動や、現場のリアルな雰囲気を詳しく知りたい方
私は2026年4月、無事にその任期を終え、集大成となる『終了式』を迎えてきました。


この記事では、実際に2年間活動したからこそわかる、応募の戦略から活動のリアルまでを余すことなくお届けし、これから応募される方の背中を押せるような内容を目指しています。
防衛モニターとは


第31代空挺団長と委嘱状を手に並ぶ様子
防衛モニターの役割は、「防衛政策や自衛隊について、一般市民の立場から意見を伝えること」。
防衛モニター制度の目的
出典:『防衛モニターの手引き』防衛省
防衛問題、自衛隊、安全保障、防衛政策などに関し、広く国民一般の方の意見、要望などをお聴きし、今後の諸施策の企画、立案や実施の資とするとともに、防衛省・自衛隊に対する皆様の理解の向上を図ることを目的としています。
防衛モニターの身分
出典:『防衛モニターの手引き』防衛省
防衛省から防衛モニターに委嘱されていますが、これによって国家公務員という身分をもつ訳ではありませんので、自由な立場から率直なご意見をお願いいたします。
2 防衛モニター
出典:『防衛モニター実施要綱』防官広(事)第304号
(3)防衛モニターの委嘱期間は2年とし、委嘱期間が終了した者については、任期を連続しての再委嘱はしないものとする。
(4)防衛モニターに委嘱を継続することがふさわしくない等の事実が判明した場合には、当該委嘱を解除するものとする。
この『再委嘱はしない』という一文こそが、防衛モニターが『一生に一度の貴重な経験』と言われる所以です。
専門知識は不要。
むしろ『全く知らない人』のまっさらな視点が喜ばれるかも。
意見の種類は大きく分けて以下の3つです。
- 定期報告(年1回)
防衛省作成のテーマについてアンケート方式で回答 - 随時報告
防衛省指定のテーマ・質問について意見を提出 - 自由意見(任意)
防衛問題や自衛隊に関する事項について意見や要望を提出
また、防衛モニターであっても、担当の駐屯地から案内される行事やイベントなどに参加した際は、提示されたテーマにしたがって意見の提出を求められることがあります。
ちなみに、モニター研修に参加後、私が回答した質問事項は以下のとおりです。
- 研修内容・要領についての感想
- 特に印象に残ったこと(研修項目)
- 部隊・隊員の印象
- 次回研修における要望
【比較表】防衛モニターと駐屯地モニターの違いは?どちらがおすすめ?
防衛モニターは、1年に1度送付される防衛白書を参考にし、防衛省に『防衛政策や自衛隊についての意見』を伝える役割があり、任期は2年。
駐屯地モニターは、地元の駐屯地をより良くするために『駐屯地にまつわる意見』を伝える役割があり、任期は1年です。
パッと見て違いがわかるよう以下の表にまとめたので、ぜひ参考にしてください◎
| 項目 | 防衛モニター | 駐屯地モニター(基地モニター) |
|---|---|---|
| 募集時期 | 毎年5月ごろ | 毎年(各所による) |
| 委嘱元 | 防衛省 | 各駐屯地(基地) |
| 任期 | 2年 | 1年 |
| 提出内容 | 防衛および自衛隊に関する事項について | 駐屯地(基地)に対する意見や要望 |
| 刊行物 | 各種イベント等の招待状 「MAMORU」「朝雲」「防衛白書」 | 各種イベント等の招待状 |
| 謝礼 | あり(年間最大4,000円) | あり(駐屯地により異なる) |
※具体的な金額や、実際にお金が振り込まれるまでのリアルなスケジュールについては、こちらで詳しく解説しています!
個人的には、「広く深く組織を知りたい」なら防衛モニター、「地元の駐屯地を応援したい!」なら駐屯地モニターがおすすめです。
【憧れの空挺団】習志野駐屯地の倍率と選考のリアル
防衛モニターの選考から漏れ、駐屯地モニター(基地モニター)に案内されるケースも。
なお、見学内容は同一です。
倍率は非公表ですが、実際に、習志野駐屯地モニターの方の中には、防衛モニターに応募し駐屯地モニターとして採用されたという方がいらっしゃいました。
防衛モニターに5回応募し、ようやく駐屯地モニターになれた。
夫婦で応募して、私だけ駐屯地モニターとして採用されたの。
選考は「抽選」ではなく「人」を見ている?
大前提として、防衛モニターも駐屯地モニターも、「抽選」ではありません。多くの駐屯地では、書類選考の後に面接や電話面談(最低でも電話での意思確認)がしっかりと行われます。
他の駐屯地では、フリーランスのリポーターの方など、地域で影響力を持つ方が選ばれているケースも珍しくありません。また、習志野駐屯地においても「都内在住」の方が選ばれたり、ご友人同士で同年に採用されたりしたケースもあります。
さらに、私自身がWebライターとして活動していることや、同期の駐屯地モニターにも地域密着型のライターさんがいたことから、「文章で魅力やリアルを発信できる人材」が求められていることがうかがえます。
ここから見えてくるのは、選考が単純な「居住地の近さ」や「機械的な抽選」で決まっているわけではないという事実です。
では、一体どうすれば激戦区を勝ち抜けるの?
そう疑問に思った方のために、次の章では防衛省の公式データから、合格のための具体的な戦略を読み解いていきます!
応募資格と公式データから読み解く「倍率・定員」
防衛モニターに挑戦する前に、まずは応募資格と定員数を公式データから紐解いてみましょう。
防衛モニターの応募資格(誰でも応募できる?)
誰でも応募できるの?
下記条件を満たしていれば、どなたでも応募可能です。
応募資格
引用:防衛省ホームページ
防衛問題等について関心のある方
ただし、次に該当する方を除く
ア 日本国民でない方
イ 委嘱開始日において18歳に満たない方
ウ 次に掲げる職にある方
(ア) 国会議員
(イ) 地方公共団体の議会の議員
(ウ) 常勤の国家公務員又は地方公務員
(エ) 非常勤の国家公務員のうち、行政相談員
エ 防衛省職員の配偶者又は三親等以内の親族
オ 防衛省(防衛庁を含む。)の勤務経験を有する方
ちなみに、全国には、学生モニターを募集している地方協力本部も存在します。
委嘱開始日に18歳を迎えている学生は、「防衛モニター」「学生モニター」のどちらかに応募可能です。
選考の仕組みと「事務次官」による最終決定
3 防衛モニターの選考要領
(1)陸上幕僚長は、前項第2号に規定する者から、別紙第1の基準に従って防衛モニターの候補者を選定し、候補者の名簿を当該年度の2月末日までに、別記様式第2により事務次官に提出するものとする。
(2)事務次官は、前号の名簿に基づき、防衛モニターを決定し、陸上幕僚長、海上幕僚長及び航空幕僚長に通知するものとする。
出典:『防衛モニター実施要綱』防官広(事)第304号
実は、選考のプロセスは驚くほど厳格です。委嘱状に防衛事務次官の名があるのには、こうした正式な手順があるからです。
全国でわずか250名!
地域・年齢別の狙い目とは?
防衛モニターの明確な「倍率」は非公表ですが、防衛省の公開データ(別紙第1)を分析すると、定員枠は「40〜50代」が最も多く、逆に「18〜29歳」は全国でわずか39名という極めて狭き門であるというリアルな実態が見えてきました。
なぜこれほどまでに狭き門なのか。地域別の人口データと照らし合わせながら、合格を勝ち取るための「狙い目」を詳しく紐解いていきましょう。
| 地域区分 | 18〜29歳 | 30〜39歳 | 40〜49歳 | 50〜59歳 | 60歳以上 | 合計 |
| 北部 | 5 | 6 | 7 | 7 | 5 | 30 |
| 東北 | 5 | 6 | 7 | 7 | 5 | 30 |
| 東部 | 12 | 16 | 20 | 20 | 12 | 80 |
| 中部 | 11 | 14 | 18 | 17 | 10 | 70 |
| 西部 | 6 | 8 | 10 | 10 | 6 | 40 |
| 全国計 | 39 | 50 | 62 | 61 | 38 | 250 |
出典:防衛省『防衛モニター実施要綱』別紙第1を基に作成
北部: 北海道
東北: 青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島
東部: 茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡
中部: 富山、石川、福井、岐阜、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知
西部: 福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄
激戦区「東部」を勝ち抜くには?
表からもわかる通り、私が住む関東を含む「東部」は80名と最多の枠を誇ります。「ここなら受かりやすいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、事実はその逆です。
東部方面(東京・神奈川・千葉・埼玉・静岡など11都県)の合計人口は、総務省の最新統計によると約5,234万人。これは日本の全人口の約4割以上がこのエリアに集中していることを意味します。この巨大な人口ボリュームに対して、用意された椅子はわずか「80脚」。単純計算で「約65万人に1人」という、文字通り超激戦区なのです。
特に「18〜29歳」の若年層に至っては、この広い東部エリアでわずか12名の枠。だからこそ、単なる熱意以上に、「この年代、この地域に住む自分だからこそ発信できる独自の視点」をどうアピールできるかが、合格を勝ち取るための最大の鍵となります。
・防衛省『防衛モニター実施要綱(別紙第1)』
・総務省統計局『統計でみる市区町村のすがた2025』
※上記データを基に独自算出
この数字はあくまで人口比の理論値です。
防衛モニターは大々的に募集されることがないため、実は「存在自体を知らない」という人がほとんど。
私も防衛省のwebサイトを見ているときに、その存在を初めて知りました。
合格枠「3割」のリアルと採用の戦略
「防衛モニターになりたいけれど、自分なんかが受かるはずがない……」そう思っている方にこそ、この公式データを知ってほしいのです。
2 候補者選考上の留意事項
出典:『防衛モニター実施要綱』 防官広(事)第304号
(1) 性別の均衡を図る。
(2) 駐屯地、基地等の周辺住民等に偏ることなく選考する。
(3) 防衛省ホームページ上で当該年度の8月末日まで公募を行い、その後集計した応募者に関する情報を大臣官房広報課から陸上幕僚監部監理部総務課広報室に対し連絡する。
(4) 各区分における選考人数のうち、公募は3割以上を基準とする。
この4つのルールを読み解くと、合格を引き寄せる「3つの戦略」が見えてきます。
留意事項(2)にある通り、「周辺住民に偏ることなく選考する」と明記されています。自衛隊の施設が遠くても諦める必要はありません。
実際に、私の期の習志野駐屯地防衛モニターは私を含めて2名でしたが、その属性は対照的でした。
- Aさん(50代男性): 地元育ち。子どものころから空挺団が身近な人。
- 桐山(30代女性): 駐屯地から離れた場所に在住。防衛モニターになるまで空挺団について知らなかった人。
このように、対極の視点を持つ人が同時に選ばれているのが、この制度の面白いところです。
留意事項(1)の「性別の均衡」や(4)の「公募3割」というルールは、防衛省が「多様な層の意見」を求めている証拠です。
実施要綱の職業分類(付紙第2)には、管理職から学生、主婦・主夫まで17ものカテゴリーがあります。 そのため、単なる熱意だけでなく、「主婦・主夫としての生活感覚」や「今の仕事で培った職業経験」を、広報の資(たすけ)としてどう還元できるかを具体的に提示することが、合格への最短ルートになります。
防衛モニターの実施要綱にある「公募は3割以上を基準とする」という一文。これは裏を返せば、残りの枠は推薦などで決まる可能性があることを示唆しています。私たちが挑む一般公募は、数字以上に「狭き門」であることは間違いありません。
だからこそ、単なる熱意だけで終わらせない工夫が必要です。
限られた公募枠で選考委員の目に留まるのは、自分の立場(主婦・主夫、社会人経験など)から、自衛隊の魅力を客観的に発信できるかを具体的に提示できる人。では、どうやって「自分だけの視点」を応募書類に落とし込み、狭き門を突破するのか。その実践的なステップを、次の「応募方法」から順に紐解いていきましょう。
応募方法
防衛モニターへの応募ルートは、大きく分けて2つあります。
「防衛省のwebサイト」から応募するか、「近隣の駐屯地のwebサイト」から直接応募するかのどちらかになります!
それぞれの特徴と注意点を見ていきましょう。
防衛省のwebサイトから応募する
ちなみに、私は防衛省のwebサイトから応募しました。
応募時期は年によって多少前後しますが、私が応募した令和6・7年度の募集は、前年の2023年5月頃にスタートしていました。
応募フォームには「氏名」「住所」「職業」などの基本情報のほかに、以下の情報を入力する項目がありました。実はこの項目、実施要綱の『別記様式第2』で定められた「候補者名簿」のフォーマットとしっかりリンクしているんです。
- モニターを希望した理由
- モニター制度を知ったきっかけ
- SNS(XやFacebook、Instagram)の利用状況
「SNSの発信力って、本当に関係あるの……?」そう思う方も多いはず。
実は、それを裏付ける「決定的すぎる証拠」を見つけてしまいました。
選考側が手にする名簿に「SNS」の欄がある!?
防衛モニターの実施要綱を紐解くと、選考のプロセスで作成される『候補者名簿(別記様式第2)』のフォーマットには、Facebook、Twitter、Instagramのアカウント保有状況を記載する専用の欄が存在します。
陸上幕僚長が候補者を選定し、最終的に事務次官が決定を下すこの制度において、SNSの欄が独立して設けられている……。これこそが、防衛省・自衛隊が「自衛隊の活動を広めてくれる発信力」を、選考の重要なポイントとして見ている何よりの証拠です。
実際、習志野駐屯地モニターに採用された男性とお話しする機会があったのですが……。
選考時の電話面談で、「SNSで積極的に発信できるか」を直接聞かれたそうです。ちなみに、その方は私のブログを読んでくださっていたとのこと。
特に人気の高い駐屯地では、こうした「広報への協力姿勢」が合否をわける最後の決め手になるかもしれません。
もし現在SNSをやっていない場合は、応募前にモニター用の公開アカウント(XやInstagramなど)を新しく作っておくことを、おすすめします◎
駐屯地のwebサイトから応募する
ご自宅の近くにある駐屯地のホームページから、直接応募することも可能です。
この場合、希望するモニターの種類を「防衛」「駐屯地」「どちらでも良い」の中から選びます。
ここに注意!駐屯地ごとの「割当枠」
駐屯地から応募する場合、必ず「応募資格」の欄を隅々までチェックしてください!
実は駐屯地によって、「今年度の割当予定は40歳〜49歳女性」や「20歳〜59歳まで」といったように、ピンポイントで年齢や性別の指定(制限)が設けられていることがあります。
せっかく熱意を持って応募しても、対象外だと弾かれてしまうので、ご自身が当てはまるかどうかしっかり確認しましょう。
応募後のやり取り
あくまでも私の場合です。
- 2023年6月上旬 防衛省ホームページから応募
- 2023年12月中旬 第1空挺団から連絡があり電話面談
応募から半年間まったく音沙汰がないので「絶対に落ちた」と思っていましたが、忘れたころ(12月)に突然連絡がくるパターンもあるようです。これから応募する方は、気長に待ちましょう。
「陸上自衛隊 第1空挺団の広報班です」と告げられたときは、何事が起きたのかと驚きました。
職場近くの百貨店で餡蜜を食べていたのですが、慌てて外へ。
12月中旬~年末にかけては、『知らない番号(固定電話)からの着信』であっても、無視せず出ることをおすすめします。
固定電話以外の番号はほぼ詐欺なので、無視一択ですが。
電話面談で聞かれた内容
- 応募動機
- 自衛隊に対する印象
- 行事やイベント等に積極的に参加できるか
- 自身の職業について
上記をメインに15分ほどお話ししたのですが、webライターである私には、「今までどういうメディアでどんな記事を書いてきたのか」という、職業に踏み込んだ質問もありました。
自衛隊側も応募者のバックグラウンドをしっかり見ていると感じたので、「自分の職業や特技をモニター活動にどう活かせるか」を整理しておくと、突然の電話でも焦らず答えられると思います◎
最後に「これで採用というわけではありません。結果が出次第、合否に関わらず連絡します」と伝えられました。
ちなみに、駐屯地によって選考方法が異なるため、対面での面接を実施するところもあれば、何も行わないところも(応諾確認のみ)。
採用後の流れ
いよいよ防衛モニターとしての2年間がスタート! とはいえ、「具体的にいつ連絡が来るの?」「平日のイベントって仕事と両立できる?」など、気になることも多いですよね。
ここでは、採用の電話連絡から実際の部隊見学の様子、そして社会人として「平日の壁」をどうやって乗り越えたかなど、私の2年間のリアルな体験談を大公開します!
【1月】突然の採用連絡と最初の手続き
12月の電話面接から約1か月後。
「さすがに落ちただろう……」と思っていた2024年1月下旬、再び第1空挺団の広報班から電話がありました!
防衛モニターに関して、桐山様が選考対象となり採用させていただくことになりました。
無事に採用の連絡をいただき、ホッと一安心です。
そのまま電話口で本人確認のため生年月日を伝え、書類の送付先住所と、今後のやり取りに使用するメールアドレスをお伝えました。
お若いですね。
そんなに若くないですが……。
行事や委嘱式についての簡単な説明を受けた後、「アンケートや意見の提出はデジタル(メール)で可能か?」という確認がありました。もちろん可能とお答えしました。
仕事や急用が入る可能性も無きにしも非ずですが、すべての行事やイベントに参加できなくても大丈夫でしょうか?
なるべくご参加いただけるとありがたいですが、お仕事やご用事など、やむを得ない理由での欠席はもちろん問題ありませんよ!
通話終了後、さっそくメールで「名簿に使用する顔写真データ」の提出を求められました。
ちょうど1週間前に撮ったばかりの白背景の写真があったので、すぐにお送りして無事に最初の手続きが完了。
提出した顔写真の規定
- 6か月以内に撮影
- 正面、無帽、無背景
- 縦4:横3
付与・貸与されるもの
モニターに採用されると、活動に向けて以下の3点が支給・貸与されます。どれも「防衛モニターになったんだ」と実感が湧くアイテムばかりです。
防衛モニターの手引


採用の電話連絡があった後、郵送で自宅に届きました。活動の基本やルールについて書かれているので、これがあれば安心です。
※駐屯地によっては、委嘱式当日に直接手渡しされるケースもあるようです。
防衛モニター証明書(※貸与)


委嘱式の後に渡された封筒の中に入っていました。
ちなみに、顔写真は「メールで提出したデータ」がそのまま使われています。
実はこれ、私は自宅で大切に保管していました!
なぜかというと、任期終了時には返却が必須だからです。紛失を防ぐのが第一の理由ですが、実はもうひとつ理由が……。
駐屯地へ行く際は事前に「誰が参加するか」が部隊側にしっかり把握されているため、入口でわざわざこの証明書を提示する必要がなかったんです。
※各駐屯地によって異なるため要確認です。
委嘱状


委嘱式の当日、駐屯地司令から直接授与されます。習志野駐屯地の場合は、最初から額縁に入れられた状態で受け取りました。
定期的に届くもの
活動が始まると、防衛省や自衛隊に対する理解を深めるため、大臣官房広報課から定期的に刊行物が届くようになります。
届く刊行物は3種類
- 週に1度: 安保・防衛問題の専門紙『朝雲』
- 月に1度: 防衛省が編集協力をしている唯一の広報誌『MAMOR』
- 年に1度: 『防衛白書』






特に『MAMOR』は、知らない世界を垣間見れるので、読み物としても面白かったです!
自衛官の婚活情報も載っていて、応援したくなりました。
【習志野限定】空挺団ならではのレアな新聞も!


習志野駐屯地担当の防衛・駐屯地モニターには、上記に加えて全日本空挺同志会が隔月に発行している新聞『落下傘』も届きます。
訓練の様子や空挺団のディープな情報が詰まっていて、これも習志野駐屯地ならではの嬉しい特権でした。
研修・部隊見学の壁(平日参加と報告書)
委嘱式が行われた2024年4月7日の時点では、研修がいつごろあるのかわからなかったのですが、4月11日に広報の方から「平日日中にモニター駐屯地研修・部隊見学を行う」との連絡が電話でありました。
自衛隊の皆さんが普段訓練している日にお邪魔する形になるため、どうしても土日祝日ばかりというわけにはいきません。「えっ、平日!?仕事の休みを取れるかな……」と不安に思う方もいるかもしれませんが、これがモニター活動におけるひとつ目のリアルな壁です。
しかし、「有給休暇を使ってでも行く価値があります!」と断言できます。普段の訓練や仕事風景を間近で見られるのは、モニターの特権だからです。
働きながらでも大丈夫?平日の壁をどう乗り越えたか
私の場合、防衛モニターに採用されたタイミングで、あらかじめ会社に報告しておきました!
『基本は土日メインですが、万が一平日に活動が入った際は、お休み(有休)をいただくかもしれません』と最初に相談しておいたんです。
事前に職場へ共有し理解を得ておくことで、いざというときのスケジュール調整がグッと楽になりました◎
これから応募される社会人の方には、早めの報告・相談をおすすめします。
行事やイベントは土日の開催が多いため、土日休みのお仕事であれば両立は十分可能だと思います!
防衛モニター定期報告
年に一度、防衛省が作成した「防衛モニター定期報告」(設問)に回答します。
- 「防衛モニター定期報告(設問)」「回答マニュアル」がメールもしくは郵送で送付される。
- スマートフォンもしくはパソコンで専用ページにアクセスし回答を送信する。スマートフォンやパソコンでの回答が難しい場合、担当駐屯地から自宅へ「定期報告」回答用紙が送付される。
- 回答には防衛モニター証明番号が必須。
- 所要時間は15~20分程度。
- 防衛白書を参考にして回答する。
- 自由に意見を記入するのは数問程度。ほとんどは記号を選択。
- 締切日までに回答を完了し、広報班モニター担当に報告する。
回答送信は1回のみ。誤りがないよう、メモアプリに回答を下書き保存してから、実際に回答フォームで選択・入力し、確認したうえで送信しました。
習志野駐屯地定期報告
習志野駐屯地の防衛モニターの場合、年に一度、習志野駐屯地が作成したテーマについての回答も行いました。
目的
防衛・駐屯地モニターから得た意見を、今後の諸施策の資とする。
論文のような堅い文章を想像して身構えてしまうかもしれませんが、ご安心ください。自衛隊側が知りたいのは、専門家の意見や着飾った言葉ではなく「一般の人が何をどう感じたか」です。
- 「訓練の迫力に圧倒されて、自衛隊への安心感が増した」
- 「隊員さんの細やかな気配りに感動し、イメージが変わった」
- 「移動中のバスでの説明を、もう少し詳しく聞きたかった」
など、現場で心が動いた瞬間や、いち市民としての素直な気づきを、ぜひあなたの言葉で綴ってください。その率直な声が、自衛隊の皆さんの励みや広報のヒントに繋がっていきます。
広報班の本音「幽霊モニター」にならないために
「参加が難しくなった」「忙しくてレポートが書けない」。そんな壁にぶつかったとき、真面目な人ほど「申し訳ない」という気持ちから、広報の方への連絡をためらってしまうかもしれません。
ですが、これだけは避けてほしいことがあります。それは、メールや電話に一切反応しない「音信不通(幽霊モニター)」の状態になってしまうことです。
実は、任期終了後の式典会場へ向かうバスの中でのこと。 広報の方が、参加者全員に聞こえるように、切実な様子でお話しされていたのが印象的でした。
たまに音信不通になる方がいるんです。
メールの返信はないし、電話も出てくれない。
辞めたいなら一言いってくれれば、もう連絡しないので、それだけは伝えてほしいです。
わざわざ全員に向けて発信されたその言葉からは、現場で奔走する自衛官の方々がいかに困っているかが伝わってきました。
実はこれ、単なるマナーの話ではなく、実施要綱にもしっかりと記されている「正式な手続き」に関わることでもあります。
11 その他
出典:『防衛モニター実施要綱』防官広(事)第304号
(3)陸上幕僚長は、防衛モニターから防衛モニターとしての活動を辞任したい旨の申し入れがあった場合は、委嘱を解除した上で、その旨を大臣官房長に報告するものとする。
私たちの辞任は、最終的に「大臣官房長」まで報告されます。万が一続けられなくなった時は、フェードアウトするのではなく一言伝える。それが、自衛隊と国民を繋ぐモニターとして、最後に果たせる大切な役割ではないでしょうか。
参加できる行事・イベント


防衛モニターとしての最大の魅力は、自衛隊の活動を間近で見聞きし、その役割や現状を深く学べる機会に恵まれることです。実施要綱(第11項)にも、その姿勢がはっきりと記されています。
11 その他
出典:『防衛モニター実施要綱』防官広(事)第304号
(2)防衛モニターには、部隊等見学及び演習見学に積極的に招待する。
「積極的に招待する」という公的な指針があるからこそ、一般の生活ではなかなか触れることのできない貴重な景色や、現場の空気に直接触れる機会が用意されているのです。
単なる「見学」に留まらず、訓練を自分の目で見たり、部隊の仕事を知ったりすることは、国防という難しいテーマを自分事として考えるための大切なステップになります。
私が体験した内容は以下のとおりです。
- 駐屯地創立記念式典
- 航空機体験搭乗
- 習志野駐屯地夏まつり
- 水上降下訓練および木更津駐屯地見学
- 降下訓練始め
これらは習志野駐屯地ならではの行事ですが、他の駐屯地でもそれぞれ特色ある体験が用意されています。
防衛モニターの「謝礼」と「交通費」のリアルな話
モニターへの応募を考える際、やはり気になるのがお金の話という方もいるのではないでしょうか。
「交通費は支給されるの?」「謝礼ってどのくらいもらえるの?」という現実的な疑問を、公式資料と私の実体験を交えて紐解いていきましょう。
謝礼はお給料ではなく「感謝のしるし」
モニターとして報告書を提出すると、防衛省の規定に基づいた謝礼が支払われます。
ただし、これはアルバイト代や給料のような「労働の対価」ではありません。あくまで国や部隊のために時間を割き、一般の目線から意見を提供したことに対する「謝意(感謝のしるし)」です。
防衛モニターの謝礼ルール
定期報告や随時報告、自由意見などを提出すると謝礼が支払われます。
実際に防衛省の訓令(実施要綱)で定められている具体的な基準は以下のとおりです。
| 報告書の種類 | 謝礼金額 | 備考 |
| 定期報告 | 3,000円 | 毎年度1回、特定のテーマ (防衛白書を参考) |
| 随時報告 | 1,000円 | 必要の都度、大臣官房長指定のテーマ |
| 自由意見等 | 1,000円 | 防衛問題及び自衛隊に関する事項について |
出典:防衛省『防衛モニター実施要綱』別紙第2を基に作成
※随時報告及び自由意見等の謝礼は合わせて年間1,000円が限度
2024年11月:定期報告を提出
2025年02月:自宅に口座情報記入用紙が届く
2025年04月:指定口座に振り込まれる




お振り込み名義は、自分が担当した習志野駐屯地でした。
交通費は「自己負担」でも、それ以上の価値がある理由
結論から言うと、駐屯地や演習場までの交通費は「自己負担(支給なし)」です。
えっ、持ち出しになっちゃうの?
と思うかもしれませんが、実はここにはモニター活動を円滑に進めるための、自衛隊側からの「温かい配慮」が用意されています。
- 敷地内に「特別に駐車」させていただける安心感
多くのモニターが自家用車で参加しますが、事前の申請で「駐屯地や演習場の敷地内に駐車」させていただくことが可能です。
一般の行事(記念行事など)では周辺の駐車場探しに苦労することも多い中、堂々とゲートをくぐって敷地内に車を停められるのは、モニターとしての活動を支える配慮だと感じました。 - 自衛隊車両での送迎という貴重な体験
習志野から遠く離れた木更津駐屯地や富津市での「水上降下訓練」を見学した際のこと。現地までの移動はどうなるのかと思いきや、なんと演習場から自衛官の方が運転する自衛隊のバスで送迎していただけました。
ちなみに運転免許を未取得の私は、習志野駐屯地や習志野演習場へ伺う際、電車とバス(またはタクシー)を利用していました。
最大の報酬は「プライスレスな体験」
交通費が支給されない代わりに、以下のような、一般的な見学では決して得られない「生きた知見」を学ぶ用意が整っています。
- 隊員の皆さんの日常や、訓練の現場を間近で見学
- 国防のリアルを体感できる
- 自衛隊車両での移動など、現場の空気に直接触れる機会
もちろん、お金を稼ぐ目的でモニターに応募する方はいないと思います。活動を通して得られる報酬は、謝礼の金額ではなく、こうした「プライスレスな体験」そのものなんです。
防衛モニターになってから自発的に始めたこと
大したことではありませんが、お伝えします。
防衛日報デジタル
全国の自衛隊員が愛読している『防衛日報デジタル』に登録しました。
登録した2024年3月は、ちょうど新規登録応募者全員プレゼントキャンペーン中(現在は行っていません)だったため、「78式雪上車キーホルダーSPver.」をゲットできました。
ちなみに、雪なしの通常バージョンは防衛日報社SHOPで購入できます。


薬剤科幹部候補生となった女性2名のインタビュー記事を拝読し、薬剤官というお仕事を初めて知りました。
自衛隊にはまだまだ知られていない職種がありますので、紹介していければと思います。
すきま時間にPDF化された日刊紙やコラムを読み、夕食を済ませた後、「BSフジ LIVE プライムニュース」「日曜スクープ」をリアルタイムで視聴するのがルーティンです。
知ってもらうきっかけづくり
老若男女とお話する機会が多いため、防衛モニターであることを積極的に開示しています。
防衛モニターって何?実家近くが新田原基地だけど、第1空挺団?初めて聞いた。
さまざまな人と会話する中で、防衛モニター制度の認知度が高くないことがわかり、微力ながらできる範囲で認知度の向上を図りたいと思った次第です。
また、同伴者を招待可能な行事・イベントがある際は、必ず誰かしらに声をかけ一緒に参加しました。「初めて間近で見て感動した!」「自衛隊に対するイメージが変わった」と言ってもらえることも多く、少しでも身近に感じてもらえたのなら嬉しい限りです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、私の2年間の活動の集大成として「防衛モニター」の採用の実態と、活動のリアルを実例を交えて解説しました。
最後に、重要ポイントを改めて整理します。
- 役割
防衛省・自衛隊に対する客観的な意見・要望を防衛省の中枢へ届けること。 - 資格
日本国籍を有し、委嘱開始日時点で18歳以上(成人)の方。公務員や元自衛官ではなく「一般の市民」であることが最大の武器。 - ルート
防衛省webサイト、または近隣駐屯地のサイトから。併願も検討する価値あり。 - 書類
公式名簿にも「SNS欄」があるとおり、活動内容を発信できるか等、広報への協力姿勢は重要な評価指標。 - 心得
狭き門ではあるが、選考側は「多様な属性・視点」のバランスを重視している。
普通の方こそが、防衛省の求める貴重な人財
防衛モニターは、決して「選ばれた専門家」のための席ではありません。むしろ、あなたや私が持つ等身大の視点こそが、防衛省の現場では何より尊重されるはずです。
飾らず、忖度のないありのままの声を届けることが、この制度における最大の貢献になります。
実際、一緒に活動した同期のモニターの方々も、決して自衛隊ファンばかりではありませんでした。
YouTubeで空挺団の存在を知り、かっこいい!と憧れを抱いたのがきっかけです。
ロシアのウクライナ侵攻がきっかけで、国防について知識を深めたくなった。
大学で受けた化学の講義で、自衛隊の活動に興味を持ったんです。
若いころ自衛官を志したこともあるの。何かできることはないかなと思って。
踏み出した先にある「一生モノの体験」
私自身、ミリオタでも自衛隊ファンでもないうえ、駐屯地や自衛隊のイベントに一度も足を運んだことがない状態から一歩を踏み出した一人です。
2年間の活動を終え、自衛隊に対する理解が深まっただけでなく、「一生モノの思い出と知見」を得ることができました。


2年間の活動の最後、満開の桜のなか、習志野駐屯地で拝見した創立記念行事と、隊員さんたちとの温かな交流。モニターになった先に待っている、特別な景色をぜひ覗いてみてください。
任期が終わっても続く、自衛隊との絆
2年間の任期が終われば、それで全てが終了というわけではありません。実は実施要綱には、このような一節があります。
11 その他
出典:『防衛モニター実施要綱』防官広(事)第304号
(4)防衛モニターの委嘱期間が終了した者に対し、引き続き防衛問題等に広く国民に普及啓発等の協力が得られるよう努めるものとする。
つまり、モニターを経験した私たちは、任期終了後も「自衛隊と国民を繋ぐ架け橋」としての役割を期待されているのです。
私がこうしてブログを通じて「現場のリアル」を発信し続けているのも、この一文にあるとおり、自衛隊への深い敬意と、一人でも多くの方にその活動を知ってほしいという想いがあるからです。
「私なんかかが応募してもいいのかな?」と迷っている方にこそ、臆せず挑戦してほしいと思っています。
初めて習志野駐屯地から電話がかかってきたとき、「第1空挺団です」と言われ、頭の上にクエスチョンマークを浮かべていた私も、モニターをきっかけに自衛隊への理解がだいぶ深まりました。 ぜひ、次の公募の機会に、あなたもその扉を叩いてみてくださいね。
【本記事の参照資料・出典】
- [防衛省公式HP]
- [防衛モニター実施要領(防官広(事)第304号)]
- [総務省統計局「統計でみる市区町村のすがた2025」]
- 防衛省『防衛モニターの手引き』
※本記事は、公式データの分析に加え、2年間の実体験に基づき「習志野駐屯地モニター」の決定プロセスやSNSの活用、採用後のフォーマットなど、現場の事実を元に構成しています。









