【空挺後方支援隊】落下傘整備工場で知る隊員のリアルな声

陸上自衛隊の精強部隊「第1空挺くうてい団」とは

防衛大臣直轄の陸上総隊に属する日本唯一の落下傘部隊として、侵略や大規模震災など国家の危機に際しては、高い即応能力と機動力をもって落下傘等で降着し、身を挺してあらゆる任務を果たすことが求められている。

2024年11月に予定されていたヘリコプター体験搭乗が中止となり、2024年12月7日(土)に意見交換会および施設見学が行われました。

今回、同伴者の招待はしていないとのことでしたが、「希望があれば承る」と言っていただけたためお願いしました。

2024年6月8日(土)に開催されたヘリコプター 体験搭乗および意見交換会については、こちらからお読みいただけます。

CONTENTS

当日の流れ

  1. 13:30 受付
  2. 14:00 意見交換会
  3. 15:10 落下傘整備工場見学
  4. 16:00 懇親会

意見交換会

同伴者とJR津田沼駅で合流し、そこからバスに乗り習志野駐屯地へ。

駐屯地内の各ポイントに隊員が立っており、挨拶をしながら講堂へ向かいました。

同伴者

自衛隊の人って「押忍!」って挨拶するんだね。

6月と同様、習志野駐屯地周辺自治会長1と防衛・駐屯地モニターが参加。

師走のせいかモニターは少なく、自衛隊側の参加者は6月のときよりも増えていました。

意見交換会
意見交換会

概況報告から始まり、「11月19日に隊員が習志野演習場外に降着した件」についても触れられました。

降下訓練の日程に変更があった場合、どのように知らせてもらえるのか。

前日に降下訓練が終わらなかった際、ホームページに最新情報を掲載する。

飛ぶ予定だったヘリが飛ばなくなった場合、わざわざ更新しないかもしれない。

飛ぶのに敏感なお年寄りはホームページを見られない。

なるべくこちらで貼り紙を用意するなど、周知に努める。

国道296沿いのラグビーグラウンドでホバリング2中の砂煙がすごい。

室内にいてもテレビの音が聞こえない。

ラグビーグラウンドの奥側が滑走路で、そこから乗り込んでいるので、砂が飛ぶエリアで離発着していない。

降下エリアは一見キレイなように見えるが、真っ平らではない。

ダウンウォッシュ3が起きないよう、しっかり散水する。

ほかにも、災害時の対応やドローンについての質問があり、各担当者が回答していました。

落下傘整備工場

諸般の事情により体験搭乗は中止となったため、代わりに落下傘整備工場を見学させていただきました。

防衛モニターである筆者は、4月に行われた部隊見学以来の再訪。

落下傘整備中隊は、1958年に創設された降投下に必要な装備品の補給・整備等を行う唯一無二の専門部隊です。

落下傘整備中隊について詳しく知りたい方はこちら

今回新たに見させていただいた場所も。

前回と違いオープンになっていた保管室を見ることはできましたが、機密情報のため写真は撮影してません。

初めて入ることができた乾燥室は天井が高く、落下傘を吊り下げる黄色いバーが設置されていました。

落下傘整備工場

乾燥室の奥にある入口を覗き込むと、洗浄室がありました。

ここで、水上降下訓練に使用された落下傘が洗われたのか。

包装の実演

落下傘を運ぶエレベーターで2階まで上がり、点検・包装する部屋へ。

整備中隊員の方が、工程ごとに担当を変え、実演してくださいました。

落下傘整備工場
落下傘整備工場
落下傘整備工場
落下傘整備工場

隊員のリアルな声

壁に掲示してある「歴代落下傘包装受賞者」。

歴代落下傘包装受賞者
2024年4月に撮影した写真

現在は2000個包装を達成すると「歴代落下傘包装受賞者」に名前が掲載されるとのこと。

早い人は5年で2000個包装を達成しますが、自分はのんびりタイプなので10年ほどかかりました。

超マイペースな筆者は一生達成できなさそう。

ノルマがあるから大変です。

降下訓練があると夜も整備しています。

積み上げられた使用済みの落下傘を見ると……。

落下傘整備工場

これは大変すぎる……!

手当を支給してあげて!

お願いします!

人事課長がいらっしゃったので、ここぞとばかりに言っておきました。

落下傘装着体験

今回はお年を召している方が多かったため、体験希望者は少なかったです。

ぎっくり腰が心配な方はやめておいてください。

せっかくなので初めて習志野駐屯地を訪れた同伴者に体験してもらうことに。

13ひとさん式空挺傘と自由降下傘、どっちが重いんだっけ?

13式空挺傘のほうが約3㎏重いです!

ということで、約25kgある13式空挺傘(約18kgの主傘+約7kgの予備傘)を背負ってもらいました。

落下傘整備工場

2名の隊員さんに手伝ってもらい、無事装着。

落下傘整備工場

固まっていると思ったら、重くて動けなかったそうです(笑)。

「実際に降下する際は、さらに約30kgにもなるはいのうや約5kgの武器を装着するから、装備重量は合計60kgほどになるんだよ」と言ったら、「絶対無理」と即答されました。

ちなみに、今回参加されていた駐屯地モニターの女性は、すでに2種類とも装着体験済みなのだとか。

田中2等陸佐に「あとは降下するだけですね!」と言われていました◎

力が有り余っている方がいたら、ぜひ自衛隊へ!

1時間にも満たない限られた時間でしたが、落下傘整備中隊が何たるかを、言葉と態度で伝えてくださいました。

隊員クラブ はなの舞

落下傘整備工場からマイクロバスに乗り、駐屯地内にある「隊員クラブ はなの舞」へ。

田中2等陸佐

3月ごろにヘリコプター搭乗体験を実施できたらいいなと思っています。

モニターの方向けに、ネタを仕込んでおきますね!

ほとんどの人が懇親会に参加するため下車し、筆者と同伴者、ほか2名は正門付近で降りてそれぞれ帰路につきました。

習志野駐屯地

まとめ

この記事では、意見交換会と落下傘整備工場見学について紹介しました。

まとめ
  • 半年ぶりに開催された意見交換会では、周辺自治会長側から「事前連絡なしに降下訓練の日程が変更された場合の対応への質問」や、「ヘリコプターの離発着による苦言」等が提出され、自衛隊側が回答した
  • 落下傘整備工場には、4月に行われた部隊見学以来の再訪。乾燥室・洗浄室を見学し、隊員による包装の実演を間近で見た後、落下傘装着体験が行われた

落下傘整備工場では、日々落下傘の点検・包装に励む隊員のリアルな声を聞き、その苦労を慮った参加者たち。

これからは降下訓練を見学した際、「落下傘整備中隊の皆さんファイト!」と心の中でエールを送ろうと思います。

脚注

  1. 習志野駐屯地周辺の自治会長は約60名おり、意見交換会へ参加するのは例年30名程度。 ↩︎
  2. ヘリコプターが空中で停止飛行すること。 ↩︎
  3. ヘリコプターのローターから発生する吹き下ろされる風のこと。平均風速は秒速10~15メートルと台風並みの強さ。 ↩︎

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