防衛大臣直轄の陸上総隊に属する日本唯一の落下傘部隊として、侵略や大規模震災など国家の危機に際しては、高い即応能力と機動力をもって落下傘等で降着し、身を挺してあらゆる任務を果たすことが求められている。
防衛モニターとしてご招待いただき、習志野駐屯地創立74周年記念行事・第1空挺団創立67周年に参加しました。
日時:2025年4月6日(日)
場所:習志野駐屯地

事前のメール連絡

桐山様は昨年から継続してモニターを務めていただいているため、委嘱・終了式には参加せず、受付後は幹部食堂にて待機していただきますようお願いいたします。
- 09:00 受付開始(受付後、幹部食堂にて待機)
- 10:20 幹部食堂からバスで祝賀式典会場へ移動
- 12:00 祝賀式典会場からバスで祝賀会食会場へ移動
メールをいただいたときは、「幹部食堂ってどこ?」と思いましたが、当日はいたるところに目印があり、迷わずにたどりつけました。
タイムスケジュール
計画時間 | 次第 |
---|---|
10:30 | 部隊新入準備完了 |
10:37~10:46 | 部隊進入開始~完了 |
10:46~10:48 | 観閲部隊指揮官入場・敬礼 |
10:48~10:55 | 来賓入場 |
10:58~10:58 | 執行者臨場 |
10:58~11:00 | 開式の辞・執行者に栄誉礼 |
11:00~11:02 | 国旗入場~国旗に対し敬礼 |
11:02~11:05 | 巡閲 |
11:05~11:10 | 執行者式辞 |
11:10~11:26 | 来賓祝辞 |
11:26~11:28 | 歴代団長紹介 |
11:28~11:31 | 主要来賓紹介 |
11:31~11:33 | 感謝状贈呈者紹介 |
11:33~11:34 | 祝電披露 |
11:34~11:36 | 部隊退場 |
11:36~11:46 | 格闘展示・らっぱ吹奏 |
11:46~11:48 | 標示隊員・音楽隊配置 |
11:48~11:58 | 観閲行進(徒歩部隊) |
11:58~12:07 | 観閲行進(車両部隊) |
11:07~12:09 | 国旗退場 |
12:09~12:10 | 終了報告 |
12:10~12:11 | 閉式の辞 |
12:11 | 退場 |
幹部食堂
席に案内され、飲み物とお茶請けを出していただきました。


窓から見える景色。


招待席までバスで移動するよう言われたのですが、目と鼻の先だったため徒歩で移動しました。
記念式典


紺色のベレー帽を被った制服姿の自衛官の方に許可を取り、屋根つきの指定席ではなく、同伴者と一緒に高さのある屋根なしの観覧席から拝見しました。
習志野駐屯地の顔ともいえる降下塔。
約45年の歴史に幕を下ろし、建て替えられることが決まったため、今年は降下塔をバックに式典が行われました。
なお、新しい降下塔の完成は2年後を予定しているのだとか。


なお、令和4年3月から第1空挺団長兼習志野駐屯地司令を務められた若松純也陸将補は、令和7年3月に離任され、陸将に昇進、第43代第6師団長に着任されたそうです。おめでとうございます。




世界基準のバルーンベレー。まだ準備段階とのことでしたが、昨年末から一部隊員に導入されたばかりという葡萄茶色のベレー帽が、迷彩にマッチしていました。




途中、雨風が強くなり、観覧席から避難した方々も。
自衛官の方が使い捨てのレインコートを配りに来てくださり、筆者は一度も席を立たず最後まで拝見しました。
記念会食


お隣だった同期の駐屯地モニターの男性とは初めてお話ししましたが、大学で受講した化学の授業で自衛隊に興味を持ちモニターに応募したのだとか。すごい。



習志野駐屯地には学生モニター制度がないため、大学生は駐屯地モニターもしくは防衛モニターに委嘱されます。
昨年の会食や今年の野宴は参加されておらず、今までは挨拶程度でお話しする機会はなかったのですが、この日はモニター活動について色々話せてよかったです。
新しく駐屯地モニターになられた男性から、「ブログをされていますよね?」と聞かれ、肯定すれば、「習志野駐屯地モニターで検索したら出てきました」と教えてくださいました。
ちなみにその方は電話面談で「SNSで積極的に発信できるか」を聞かれたそうです。





空挺団は生涯現役。
55歳の若松前空挺団長も、バリバリ降下されていました。
平成11年3月から平成15年夏ごろまで第1空挺団特科大隊にいらっしゃった石原空挺団長は、「20数年振りに降下するが怖い」と本音を吐露されていました。
年齢と階級を重ねてもなお、第一線で活躍し続ける隊員の方々に感服です。


途中、広報担当の神さんが挨拶に来てくださり、当ブログの感想を伝えてくださったのですが……。
「桐山さん、NYJIP25読みましたよ。こういうことが行われていたんだと知れて勉強になりました。頭良くなきゃ書けませんよね、あったま良いなぁ」と言われて、思わず笑ってしまいました。







お茶目な神さん。
話しやすい人柄です。
各テーブルに自衛官がつくのですが、筆者のところには特大3中先任、2普大5中先任との記載がありました。
記念に撮らせていただき、SNSに掲載しても大丈夫か確認したところ、お三方とも「オープンで大丈夫です!」とのこと。


良い写真が撮れ満足していたら、中野さんが「お撮りしますよ」と言ってくださったのでお言葉に甘えました。


若者に聞く


落下傘整備中隊所属の横畑さんは、広島県出身の二十歳。
3月に母娘で宮島へ旅行に行ったため、「広島いいところでした」と感想をお伝えしたら笑顔が見られました。


落下傘整備工場は昨年2回見学に伺ったと言ったら、「自分もいたかもしれません」とおっしゃっていましたが、迷彩服で赤帽を着用している姿と、制服姿では印象が違うため、思い出せませんでした。



なぜ自衛隊に入隊されたんですか?



高校生のとき、旧Twitterで第1空挺団の存在を知り、憧れを抱いて卒業後に自衛隊を受けました。



給料の良さも魅力的。
第1空挺団は1.3~1.4倍高いんです。



12月伺ったとき、ノルマが大変で夜も点検・包装しているとお聞きしましたが、その後はどうでしたか?



1月の降下訓練始めが終わった後は、使用済みの落下傘が山積みで大変でした。



仕事や訓練、試験勉強で毎日忙しいですよね。
遊びたい年齢だと思いますけれど、大変じゃありませんか?



少しはそういう気持ちもあります。
でも、仕事も楽しいので頑張れます。
なんて立派なんだろうと、おばさんは感心してしまいました。



頑張ってください!



ありがとうございます!
MEMO
- 13式空挺傘主傘に操作性はないが、着地の位置を微調整はできる
- 平坦な着地場所ばかりではないので、怪我が絶えない
- ヘリから降下した瞬間、判断は指揮官ではなく己に委ねられる。隊員同士のパラシュートが絡まった際も、自分と相手でコンタクトを取り危機を脱する必要がある
- 夜間の降下訓練は、月明かりで意外と見えるが、着地は難しい
- 空挺き章を取得したら終わりではなく、年に何回か降下しなければならない
- 階級が上の人ほど飛ぶチャンスがある?天候に左右されるため、飛べないこともざらにある
- 水上降下訓練は貴重な機会。横畑さんはまだ未経験



入隊のきっかけがSNSってイマドキ。
高校卒業後すぐ夢を叶えていてすごいと思いました。
入隊志望者を増やすには、公式SNSに力を入れるのも一つの手かもしれません。
まとめ





昨年とは違い、自衛官ならではのお話を伺えて嬉しかった。
新旧モニターは2つのテーブルに振り分けられていたので、すべての方とお話できたわけではありませんが、終了された方にご挨拶ができてよかったです。
残り1年、しっかり務めます。

