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防衛モニターになったよ。
なにそれ?
都市伝説じゃなかったんだ。
私の周りでは、防衛モニターについて知っている人は一人もいませんでした。
自衛官の方でも、広報でない限り接する機会はほとんどないため、実在したのかと驚くのも無理はありません。
防衛モニターとは
防衛省が毎年募集を行っている防衛モニター。
担当の駐屯地(基地)から案内される行事や意見交換会などに参加し、提示されたテーマにしたがって意見を提出するのが役割です。
防衛モニター制度の目的
出典:『防衛モニターの手引き』防衛省
防衛問題、自衛隊、安全保障、防衛政策などに関し、広く国民一般の方の意見、要望などをお聴きし、今後の諸施策の企画、立案や実施の資とするとともに、防衛省・自衛隊に対する皆様の理解の向上を図ることを目的としています。
防衛モニターの身分
出典:『防衛モニターの手引き』防衛省
防衛省から防衛モニターに委嘱されていますが、これによって国家公務員という身分をもつ訳ではありませんので、自由な立場から率直なご意見をお願いいたします。
提出する意見は3種類。
- 定期報告
防衛省作成のテーマについてアンケート方式で回答 - 随時報告
防衛省指定のテーマ・質問について意見を提出 - 自由意見(任意)
防衛問題や自衛隊に関する事項について意見や要望を提出
部隊見学などに参加した際は、上記とは別にアンケートへの回答をお願いされる場合も。
下記はモニター研修・部隊見学に参加した後、私が回答した質問事項です。ご参考までに。
- 研修内容・要領についての感想
- 特に印象に残ったこと(研修項目)
- 部隊・隊員の印象
- 次回研修における要望
防衛モニターと駐屯地(基地)モニターの違い
自衛隊のモニターは2種類あります。
防衛モニター
- 任期:2年
- 防衛省からの委嘱
- 防衛及び自衛隊に関する事項について意見の提出
駐屯地(基地)モニター
- 任期:1年
- 駐屯地(基地)からの委嘱
- 駐屯地(基地)に対する意見や要望を提出
防衛モニターの選考から漏れ、駐屯地(基地)モニターに案内されるケースも。
活動・見学内容は同じでも、提出する意見書と各種刊行物の送付内容が異なります。
応募資格
誰でも応募できるの?
下記条件を満たしていれば、どなたでも応募できます。
応募資格
引用:防衛省ホームページ
防衛問題等について関心のある方
ただし、次に該当する方を除く
ア 日本国民でない方
イ 委嘱開始日において18歳に満たない方
ウ 次に掲げる職にある方
(ア) 国会議員
(イ) 地方公共団体の議会の議員
(ウ) 常勤の国家公務員又は地方公務員
(エ) 非常勤の国家公務員のうち、行政相談員
エ 防衛省職員の配偶者又は三親等以内の親族
オ 防衛省(防衛庁を含む。)の勤務経験を有する方
応募方法
方法は2つあります。
防衛省ホームページから
私は防衛省ホームページから応募しました。
いつごろ募集があるの?
昨年は5月から応募を受け付けていたようです。
私は6月に知り、応募しました。
「氏名」「住所」「電話番号」「性別」「生年月日」「職業」のほかに入力したことは下記3点。
- モニターを希望した理由(簡単でOK)
- モニター制度を知ったきっかけ
- SNS(旧Twitter、Facebookなど)の利用状況
最近は発信力を求められる傾向にあることを踏まえ、モニター用にアカウントを作っておいてもいいかもしれません。
駐屯地(基地)ホームページから
近隣の駐屯地(基地)ホームページから応募することも可能です。
「防衛」「駐屯地(基地)」もしくは、「防衛」「駐屯地(基地)」「どちらでも良い」からいずれかを選びます。
応募資格の欄に「今年度の割当予定は40歳~49歳女性」や「20歳~59歳」など、年齢・性別の指定や年齢制限を設けている駐屯地(基地)もあるため、ご自身が対象であるかを確認しましょう。
応募後のやり取り
あくまでも私の場合です。
- 令和5年6月上旬 防衛省ホームページから応募
- 12月中旬 駐屯地から連絡があり電話面談
応募から半年経っても音沙汰がなく、落ちたと思っていたところ、知らない番号から着信が。「陸上自衛隊 第1空挺団の広報班です」と告げられたときは、何事が起きたのかと驚きました。職場近くの百貨店で餡蜜を食べていたのですが、慌てて外へ。
何の心構えもできていないまま、質疑応答がスタート。
- 応募動機
- 自衛隊に対する印象
- 行事に参加できるか
- 自分の職業について
上記をメインに15分ほどお話し、最後に「これで採用というわけではありません。結果が出次第、合否に関わらず連絡します」と伝えられました。
駐屯地(基地)によって、選考方法が異なります。
対面での面接を実施するところもあれば、何も行わないところも(応諾確認のみ)。
人口が多い都市部は倍率が高いのかも?
採用後
今年1月下旬、第1空挺団広報班の方から電話がありました。
防衛モニターに関して、桐山様が選考対象となり採用させていただくことになりました。
本人確認のため生年月日を言い、送付先の住所とやり取りに使用するメールアドレスを口頭で伝えました。
お若いですね。
若くありませんが、もしかしたら、同時期に委嘱されるモニターの方との年齢に差があるのかもしれません。
広く意見を聴く必要から、性別・年齢・職業などが偏らないように調整している。
それか、自衛官に応募できる年齢だからかも……?
行事や委嘱式の説明や、意見はデジタル(メール)で提出可能かも聞かれました。
なお、「行事・イベントにはなるべく参加してもらえたらありがたいが、仕事や用事など、やむを得ない理由での欠席はOK」とのこと。土日休みであれば、両立は十分可能だと思います。
せっかくの機会なので、出席率100%をめざすぞ!
通話終了後、メールで「名簿に使う顔写真データ」の提出を求められ、最近撮ったばかりの自画像を送りました。
規定
6ヶ月以内に撮影
正面、無帽、無背景
縦4:横3
委嘱式の日に交付された「防衛モニター証明書」にも使用されていました。
付与・貸与されるもの
- 防衛モニターの手引
- 防衛モニター証明書
- 防衛モニター委嘱状
「防衛モニター証明書」は任期終了時に返却するため、私は自宅で保管しています。駐屯地に行く必要がある場合、事前に誰が参加するか把握されているため、わざわざ防衛モニター証明書を提示する必要がないのです(各駐屯地によって異なるため要確認)。
定期的に届くもの
防衛省・自衛隊に対する理解を深めるため、活動が始まると、下記刊行物が届くようになります。
週に1度
月に1度
防衛省・自衛隊が編集を協力する月刊広報誌『MAMOR(マモル)』
毎年発行されている『防衛白書』も適切な時期に届くのだとか。
習志野駐屯地担当の防衛・駐屯地モニターには、全日本空挺同志会が隔月に発行している新聞『落下傘』も届きます。
研修や部隊見学
委嘱式が行われた4月7日の時点では、研修がいつごろあるのかわからなかったのですが、委嘱式から数日後、広報の方から電話がありました。
平日日中にモニター研修・部隊見学を行うことになりました。
同日に降下訓練展示も実施します。
雨の場合、降下訓練は中止ですか?
規則で降下可能な風速ならば雨でもできることもあります。
強風の場合は難しいかもしれません。
飛んでいってしまうので。
中止になった場合は?
落下傘整備工場で、整備中隊員が落下傘を畳むところを見学していただこうと思います。
空挺隊員は自分で畳めないんですよ。
それから、空挺館にもご案内します。
代替案を提示してもらえるのはありがたいです。
参加できる行事・イベント
習志野駐屯地の場合(すべて土日)
- 駐屯地創立記念式典
- 意見交換会および航空機体験搭乗
- 習志野駐屯地夏まつり
- 降下訓練始め
自発的に始めたこと
大したことではありませんが、お伝えします。
防衛日報デジタル
全国の自衛隊員が愛読している『防衛日報デジタル』に登録しました。
登録した3月は、ちょうど新規登録応募者全員プレゼントキャンペーン中(現在は行っていません)だったため、「78式雪上車キーホルダーSPver.」をゲットできました。ちなみに、雪なしの通常バージョンは防衛日報社SHOPで購入できます。
薬剤科幹部候補生となった女性2名のインタビュー記事を拝読し、薬剤官というお仕事を初めて知りました。
自衛隊にはまだまだ知られていない職種がありますので、紹介していければと思います。
すきま時間にPDF化された日刊紙やコラムを読み、夕食を済ませた後、「BSフジ LIVE プライムニュース」「日曜スクープ」をリアルタイムで視聴するのがルーティンです。
知ってもらうきっかけづくり
老若男女とお話する機会が多いため、防衛モニターであることを積極的に開示しています。
防衛モニターって何?
実家近くが新田原基地だけど、第1空挺団?初めて聞いた。
習志野も知らない、どこ?
さまざまな人と会話する中で、一般的な知名度はそれほど高くないことがわかりました。微力ながらできる範囲で認知度の向上を図りたいと思った次第です。
友人や知人にも活動内容について話していますが、中には「応募してみようかな」と興味を持ってくれた人も。同伴者の参加が可能な行事・イベントがある際は必ず誰かしらに声をかけ、一緒に参加するようにしています。
まとめ
昨年6月、たまたま防衛省ホームページを閲覧していたときに「防衛モニターの募集について」というページを見つけたのが応募のきっかけです。
ミリオタや自衛隊ファンでもないうえに、採用されるまで駐屯地(基地)へ一度も足を運んだことがなかった知識0の人間ですが、以前から防衛問題について興味があったため、ダメ元でチャレンジし、今に至ります。
委嘱期間中は、現地で見て感じたことなどを積極的に発信していく予定です。